AI活用概論

次章への接続:生成した文章を画像・動画・Web制作へ展開する

この節で学ぶこと

前の節では、作成したAIワークフローを発表し、「AIに任せる部分」と「人間が判断する部分」を整理しました。

今回は、第4章の最後です。

ここまで作ってきた文章を、画像生成・動画制作・Webページ制作へ展開する流れを学びます。

Google Opalは、自然言語でAIミニアプリを作成し、編集可能なワークフローに変換できるツールです。Google公式では、自然言語で作りたい内容を入力すると、ワークフローを作成でき、共有・公開もできると説明されています。

また、Google DeepMindはImagenを「テキストから高品質な画像を生成するモデル」、Veoを「音声付きの映画的な動画を生成するモデル」として紹介しています。

この節では、AI文章生成で終わらせず、次のような制作の流れへ接続します。

文章を作る
↓
画像生成プロンプトに変換する
↓
動画構成に変換する
↓
Webページ構成に変換する
↓
次章の画像生成・動画制作・Web制作へつなげる

まず、言葉を整理します

言葉意味
画像生成テキストの指示から画像を作ること
動画生成テキストや画像をもとに動画を作ること
Web制作WebページやLP、記事ページなどを作ること
プロンプトAIに出す指示文のこと
画像生成プロンプト画像を作るための指示文
動画構成動画の流れ。例:冒頭、説明、見せ場、締め
LPランディングページの略。商品やサービスを紹介し、問い合わせや購入につなげるページ
ファーストビューWebページを開いたときに最初に見える画面
CTA読者に次の行動を促す言葉。例:「詳しく見る」「問い合わせる」
ワイヤーフレームWebページの設計図。どこに見出し、画像、ボタンを置くかを決めたもの
マルチモーダル文章、画像、音声、動画など複数の形式を扱うこと

ここまでの章で作ってきたのは、主に文章でした。

しかし、実務では文章だけで終わることは少ないです。

記事にするなら、サムネイルが必要です。

SNSに出すなら、画像や動画が必要です。

商品を紹介するなら、LPやWebページが必要です。

そのため、文章生成の次には「ビジュアル化」と「ページ化」があります。

第4章で作ったものを振り返る

ここまで、次のようなAIワークフローを作ってきました。

作ったもの
4-6自動記事生成ワークフロー
4-7品質チェック・編集アシスタント
4-8Google Docs・Drive出力設計
4-9定期生成ワークフロー
4-10AI企画会議アプリ
4-12プロンプト部品化アシスタント
4-13自分専用の記事作成AIアプリ
4-14フォルダ投入型の要約・企画生成システム
4-15発表・改善アシスタント

この節では、これらの出力を次の制作へ変換します。

flowchart TB
    A[記事本文] --> B[画像生成プロンプト]
    A --> C[動画構成案]
    A --> D[Webページ構成案]
    B --> E[サムネイル・SNS画像]
    C --> F[ショート動画・説明動画]
    D --> G[LP・記事ページ]

今回作るミニアプリ

今回作るのは、次のAIミニアプリです。

文章から画像・動画・Web展開案を作るアシスタント

このミニアプリでは、生成済みの記事や企画案を入力すると、以下を出力します。

出力内容
画像生成プロンプトサムネイル、SNS画像、キービジュアル用の指示
動画構成案15秒・30秒・60秒動画の流れ
Webページ構成案LPや記事ページの見出し・CTA
必要素材リスト写真、ロゴ、商品情報、URLなど
確認事項未確認情報、著作権、人物・企業名など
次章への接続画像生成・動画制作・Web制作で行うこと

Google Opalに入れる完成プロンプト

Google Opalで新しいミニアプリを作成し、以下の指示を入力します。

文章から画像・動画・Web展開案を作るアシスタントを作ってください。

目的:
生成済みの記事本文や企画案をもとに、画像生成プロンプト、動画構成案、Webページ構成案へ展開するAIミニアプリにします。

入力:
・生成済みの文章
・企画の目的
・想定読者
・使用したい媒体
・伝えたい印象
・必ず入れたい内容
・使用できる素材
・注意点

処理:
1. 入力された文章の要点を整理する
2. 伝えるべきメッセージを1つに絞る
3. 画像にすると伝わりやすい要素を抽出する
4. 画像生成プロンプトを作成する
5. 動画にすると伝わりやすい流れを整理する
6. 15秒、30秒、60秒の動画構成案を作る
7. Webページに展開するための見出し構成を作る
8. ファーストビュー、本文セクション、CTAを設計する
9. 必要な素材を一覧化する
10. 著作権、未確認情報、人物・企業名の扱いなど、確認すべき点を整理する
11. 次章で制作するものを提案する

出力形式:
Markdown形式

出力項目:
# 画像・動画・Web展開アシスタント出力

## 1. 元文章の要約
## 2. 中心メッセージ
## 3. 画像化しやすい要素
## 4. 画像生成プロンプト
## 5. SNS画像案
## 6. サムネイル案
## 7. 動画構成案
## 8. Webページ構成案
## 9. ファーストビュー案
## 10. CTA案
## 11. 必要素材リスト
## 12. 確認事項
## 13. 次章で作るもの

条件:
・元文章にない事実を勝手に追加しない
・未確認情報は「要確認」と書く
・画像や動画で誇張表現にならないようにする
・著作権や商標に注意する
・実在人物や実在企業を扱う場合は確認事項に入れる
・初心者にもわかる言葉で出力する
・人間が最終確認する前提にする

サンプル入力:地域食品ブランドの記事を展開する

まずは、前の節でも扱った地域食品ブランドの例を使います。

# サンプル入力1

## 生成済みの文章
地元の柚子を使った季節限定ドレッシングは、秋の食卓にさわやかな香りを添える商品です。
サラダだけでなく、焼き魚、蒸し鶏、冷しゃぶなどにも使えるため、日々の料理に少し季節感を加えたい方に向いています。
ギフトセットへの展開も予定されていますが、発売日、価格、内容量は未確認です。

## 企画の目的
新商品の発売前に、商品への関心を高める。

## 想定読者
季節感のある食品やギフトに関心がある人。

## 使用したい媒体
・Instagram画像
・ショート動画
・商品紹介LP
・ブログ記事サムネイル

## 伝えたい印象
上品、季節感、食卓が少し楽しくなる印象。

## 必ず入れたい内容
・地元の柚子
・秋の季節限定
・サラダ以外にも使える
・ギフトにも向いている

## 使用できる素材
・柚子の写真
・食卓の写真
・商品ボトル写真は未撮影
・ブランドロゴ

## 注意点
・発売日、価格、内容量は未確認
・商品写真がまだないため、実物写真が必要な表現は避ける
・販売実績を勝手に作らない

期待される出力例

# 画像・動画・Web展開アシスタント出力

## 1. 元文章の要約
地元の柚子を使った秋限定ドレッシングの紹介文です。サラダ以外の料理にも使えること、ギフト展開の予定があることが特徴です。発売日、価格、内容量は未確認です。

## 2. 中心メッセージ
秋の食卓に、地元の柚子の香りを添える。

## 3. 画像化しやすい要素
・柚子
・秋の食卓
・サラダや焼き魚
・ギフト包装
・落ち着いた季節感
・食卓に差し込むやわらかい光

## 4. 画像生成プロンプト
秋の食卓をテーマにした、上品で温かみのある商品紹介ビジュアル。木製テーブルの上に、柚子、サラダ、焼き魚、蒸し鶏が自然に並び、やわらかい朝の光が差し込んでいる。中央には季節限定ドレッシングを置くための余白を作る。高級感がありながら親しみやすい雰囲気。食品ブランドの広告写真のような構図。文字は入れない。

## 5. SNS画像案
### 案1:秋の食卓イメージ
柚子と料理を中心に、季節感のある食卓を見せる。

### 案2:使い方提案
サラダ、焼き魚、蒸し鶏の3場面を並べ、用途の広さを伝える。

### 案3:ギフト提案
落ち着いた包装紙や箱を使い、贈り物としての印象を出す。

## 6. サムネイル案
タイトル案:
サラダだけじゃない、秋の柚子ドレッシング

画面構成:
左側に柚子と料理、右側にタイトルを配置。背景は明るく、食卓の温度感が伝わる写真風。

## 7. 動画構成案
### 15秒動画
1. 柚子が置かれた秋の食卓
2. サラダにかける
3. 焼き魚に少し添える
4. 「秋の食卓に、柚子の香りを」

### 30秒動画
1. 柚子の香りを感じる導入
2. サラダでの使い方
3. 蒸し鶏や冷しゃぶでの使い方
4. ギフトにも使える可能性
5. 発売情報は近日案内予定

### 60秒動画
1. 地元の柚子を使った商品の背景
2. 料理への使い方
3. 食卓での利用シーン
4. ギフト提案
5. 発売日・価格は確認後に案内

## 8. Webページ構成案
# 秋の食卓に、柚子の香りを

## 1. 商品の紹介
## 2. 地元の柚子を使った季節感
## 3. サラダ以外の使い方
## 4. ギフトとしての楽しみ方
## 5. 発売前に確認しておきたい情報
## 6. お知らせ登録または発売案内への導線

## 9. ファーストビュー案
見出し:
秋の食卓に、柚子の香りを。

サブコピー:
地元の柚子を使った季節限定ドレッシング。サラダにも、焼き魚にも、贈り物にも。

CTA:
発売情報を受け取る

## 10. CTA案
・発売情報を受け取る
・ギフトセットの案内を見る
・使い方を詳しく見る
・販売開始のお知らせを待つ

## 11. 必要素材リスト
・商品ボトル写真
・柚子の写真
・料理写真
・ギフト包装写真
・ブランドロゴ
・価格
・発売日
・内容量
・販売場所

## 12. 確認事項
・発売日、価格、内容量は要確認
・商品写真は未撮影のため、実物を断定的に見せない
・販売実績は書かない
・ギフトセットの内容は要確認
・使用できる写真の権利を確認する

## 13. 次章で作るもの
次章では、まずInstagram用の画像生成プロンプトを使って、商品紹介ビジュアルを作成します。その後、ショート動画構成とLPファーストビューへ展開します。

画像生成プロンプトの作り方

画像生成プロンプトでは、次の要素を入れると安定しやすくなります。

要素
何を描くか秋の食卓、商品紹介ビジュアル
構図中央に商品、左に説明要素、背景に食卓
雰囲気上品、親しみやすい、未来感、誠実
色や光やわらかい自然光、落ち着いた色、明るい背景
用途Instagram投稿、LPファーストビュー、教材サムネイル
入れてはいけないもの文字なし、実在ロゴなし、未確認商品名なし

テンプレートにすると、こうです。

画像生成プロンプトを作ってください。

目的:
〇〇に使う画像を作る。

入れる要素:
・主役:
・背景:
・構図:
・雰囲気:
・色味:
・用途:
・避けたい表現:

条件:
・文字は入れない
・未確認情報を入れない
・誇張しすぎない
・著作権や商標に注意する

動画構成の作り方

動画では、文章をそのまま読ませるのではなく、流れを作ります。

秒数役割
0〜3秒見る理由を作る
3〜10秒問題や興味を提示する
10〜20秒解決策や魅力を見せる
20〜30秒次の行動につなげる

30秒動画のテンプレートです。

30秒動画構成を作ってください。

入力:
・元文章
・想定読者
・伝えたいメッセージ
・使いたい素材
・最後に促したい行動

出力:
1. 冒頭3秒
2. 見せるシーン
3. ナレーション案
4. テロップ案
5. 必要素材
6. 最後のCTA

条件:
・1つの動画で伝えるメッセージは1つにする
・説明を詰め込みすぎない
・未確認情報は断定しない

Webページ構成への変換

Webページに展開するときは、次の流れで考えます。

flowchart TB
    A[元文章] --> B[中心メッセージ]
    B --> C[ファーストビュー]
    C --> D[読者の悩み]
    D --> E[解決策]
    E --> F[具体例]
    F --> G[確認事項]
    G --> H[CTA]

LPや記事ページの基本構成です。

# ファーストビュー見出し

## 読者の悩み
## 商品・サービス・教材の概要
## 具体的なメリット
## 使い方・学び方
## 注意点・確認事項
## よくある質問
## CTA

自分用に改造する

SNS画像を重視する場合

このミニアプリを、SNS画像制作向けに変更してください。

追加する出力:
・Instagram投稿1枚目案
・カルーセル構成案
・画像生成プロンプト
・投稿本文
・ハッシュタグ案
・画像内に入れる短いコピー

動画制作を重視する場合

このミニアプリを、ショート動画制作向けに変更してください。

追加する出力:
・15秒動画構成
・30秒動画構成
・冒頭3秒のフック
・ナレーション案
・テロップ案
・必要素材リスト

Web制作を重視する場合

このミニアプリを、Webページ制作向けに変更してください。

追加する出力:
・LP構成案
・ファーストビュー案
・H2見出し
・CTA案
・必要な画像リスト
・ワイヤーフレーム案

次章へのつなぎ

この節までで、第4章の「文章生成AI実践」は一通り完了です。

第4章で作った文章は、次章では素材になります。

flowchart TB
    A[第4章:文章生成] --> B[画像生成プロンプト]
    B --> C[第5章:画像生成]
    A --> D[動画構成]
    D --> E[動画制作]
    A --> F[Webページ構成]
    F --> G[Web制作]

ここで重要なのは、画像生成や動画生成も、文章と同じように「一発で完成させるもの」ではないということです。

文章で学んだことは、そのまま次章にもつながります。

文章生成で学んだこと画像・動画・Webでの応用
読者を決める見る人を決める
目的を決める何を感じてほしいか決める
構成を作る画面や動画の流れを作る
品質チェックする誤解や誇張を確認する
人間が確認する公開前に最終判断する

この節のまとめ

この節では、生成した文章を、画像生成・動画制作・Webページ制作へ展開する方法を学びました。

文章は、完成品であると同時に、次の制作の素材にもなります。

記事本文から画像生成プロンプトを作る。

説明文から動画構成を作る。

企画案からLPの見出しを作る。

教材文章からWeb教材ページを作る。

このように考えると、AI文章生成は単なる作文ではなく、クリエイティブ制作全体の起点になります。

第4章で学んだ「分解する」「確認する」「出力する」という考え方は、次章の画像生成でもそのまま使います。

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