AI活用概論

場面6:架空イベントの告知画像を作る

この節で学ぶこと

前の節では、自分の作品やアプリをポートフォリオで魅力的に見せるためのメインビジュアルを作りました。

今回は、学校行事、サークル活動、展示会、地域イベントなどで使えるイベント告知画像を作ります。

この節で新しく習得する技術は、次の1つです。

イベントの雰囲気を伝えるポスター風画像を作る

ここで大切なのは、イベントの情報を全部画像の中に入れることではありません。

まずは、イベントの空気感を伝える背景ビジュアルを作ります。

タイトル、日時、場所、参加方法などの正確な文字情報は、あとからGoogle SlidesやCanvaで入れます。


なぜイベント告知画像を作るのか

専門学生の皆さんは、学校生活の中でイベントや発表に関わる場面があると思います。

たとえば、次のようなものです。

場面作れる画像
学園祭企画告知ポスター
クラスイベントLINE共有用の告知画像
サークル活動新入生募集画像
作品展示展示会の案内画像
フードイベントSNS告知画像
発表会来場案内ビジュアル
地域企画イベント提案用イメージ画像

イベント告知画像があると、ただ文章で案内するよりも、見た人がイメージしやすくなります。

文章だけ:
放課後にフードイベントを開催します。

画像あり:
夕方の学校に屋台が並び、友達と楽しめそうな雰囲気が伝わる。

同じイベントでも、画像があるだけで「楽しそう」「行ってみたい」と感じてもらいやすくなります。


今回作るもの

今回は、架空イベントの告知画像を作ります。

項目内容
作るものイベント告知用のポスター風画像
画像サイズ4:5、または9:16
使う場所Instagram投稿、ストーリーズ、LINE告知、学校内共有
テーマ放課後ミニフードフェス
見せる相手クラスメイト、友人、学校関係者
目的イベントの楽しそうな雰囲気を伝える
注意点架空の日時・場所・料金をAIに勝手に入れさせない

今回のテーマ

授業では、例として次のテーマを使います。

放課後ミニフードフェス

これは架空の学校イベントです。

設定は次のようにします。

放課後の学校中庭で、小さな屋台やキッチンカーが並ぶ。
学生が友達と軽食を楽しみ、夕方の光の中で少しワクワクする雰囲気。

この段階では、開催日や場所の詳細は決めません。

画像生成AIには、正確な文字情報を入れさせず、イベントの雰囲気だけを作らせることがポイントです。


1. イベント告知画像で大切な3つのこと

1. 「何のイベントか」が雰囲気で伝わること

イベント告知画像では、見た人が一瞬で雰囲気をつかめることが大切です。

たとえば、フードイベントなら、次のような要素があると伝わりやすくなります。

要素伝わる印象
屋台イベント感
食べ物フードイベントらしさ
人のシルエットにぎわい
夕方の光放課後感、青春感
学校の中庭学校イベントらしさ
温かいライト楽しそう、行ってみたい

逆に、食べ物も人もなく、ただ校舎だけだと「何のイベントか」が伝わりにくくなります。


2. 文字を入れる場所を空けておくこと

イベント告知では、あとから文字を入れる必要があります。

たとえば、

イベント名
日時
場所
参加方法
持ち物
注意事項

などです。

そのため、画像生成の段階では、上部や下部に余白を作ります。

上部:
イベント名を入れる場所

中央:
イベントの雰囲気を見せる場所

下部:
日時、場所、参加案内を入れる場所

画像の中に要素を詰め込みすぎると、あとから文字を置けなくなります。


3. 未確認情報を入れないこと

イベント告知で一番注意したいのは、未確認情報です。

画像生成AIは、勝手に文字や日付を入れてしまうことがあります。

たとえば、

5月20日開催
入場無料
〇〇高校
SPECIAL FOOD FESTIVAL

のような文字が勝手に入る場合があります。

しかし、それが本当の情報でなければ使えません。

そのため、プロンプトには必ず次のように書きます。

画像内に文字は入れないでください。
開催日、場所、料金、学校名などの具体的な情報は入れないでください。

2. イベントの設計メモを作る

まず、イベントの内容を整理します。

ワークシート1:イベント告知画像の設計メモ

イベント名:

イベントの種類:

使う場所:

見せたい相手:

伝えたいこと:

主役:

背景:

雰囲気:

色:

構図:

後から入れたい文字:

入れたくないもの:

画像サイズ:

記入例

イベント名:
放課後ミニフードフェス

イベントの種類:
学校内の架空フードイベント

使う場所:
Instagram投稿、ストーリーズ、LINE告知

見せたい相手:
クラスメイト、友人、学校関係者

伝えたいこと:
放課後に友達と気軽に立ち寄れて、楽しい時間を過ごせそうなイベントであること

主役:
学校の中庭に並ぶ小さな屋台、軽食、楽しそうに集まる学生のシルエット

背景:
夕方の学校、中庭、校舎、やわらかいライト

雰囲気:
明るい、楽しい、青春感、温かい、少しワクワクする

色:
夕方のオレンジ、白、ネイビー、暖かいライト

構図:
上部にイベント名を入れる余白。中央に屋台と人のにぎわい。下部に日時や場所を入れる余白

後から入れたい文字:
イベント名、日時、場所、参加案内

入れたくないもの:
画像内の文字、実在ロゴ、実在学校名、開催日、料金、人物の顔のアップ

画像サイズ:
4:5

3. 設計メモをプロンプトに変える

次に、設計メモをもとにNano Bananaへ入力するプロンプトを作ります。

プロンプト例:4:5のSNS投稿用

架空の学校イベント「放課後ミニフードフェス」の告知に使う、4:5の縦長寄りSNS画像を作成してください。

この画像はInstagram投稿やLINE告知で使う想定です。
見せる相手は、クラスメイト、友人、学校関係者です。

放課後に友達と気軽に立ち寄れて、楽しい時間を過ごせそうなイベントであることが伝わる画像にしてください。

中央には、学校の中庭に並ぶ小さな屋台、軽食、楽しそうに集まる学生のシルエットを配置してください。

背景は、夕方の学校、中庭、校舎、やわらかいライトがある雰囲気にしてください。

全体は、明るく、楽しく、青春感があり、温かく、少しワクワクする印象にしてください。

色は、夕方のオレンジ、白、ネイビー、暖かいライトの色を中心にしてください。

構図は、上部にイベント名を後から入れられる余白を作り、中央にイベントのにぎわい、下部に日時や場所を後から入れられる余白を作ってください。

画像内に文字は入れないでください。
開催日、場所、料金、学校名などの具体的な情報は入れないでください。
実在する学校名、企業ロゴ、アプリロゴは入れないでください。
人物の顔ははっきり映さず、シルエットや後ろ姿中心にしてください。

プロンプト例:9:16のストーリーズ用

架空の学校イベント「放課後ミニフードフェス」の告知に使う、9:16の縦長ストーリーズ画像を作成してください。

スマホ画面で見やすい構図にしてください。

上部には、後からイベントタイトルを入れられる余白を作ってください。
中央には、夕方の学校中庭に小さな屋台や軽食が並び、学生が楽しそうに集まっている雰囲気を配置してください。
下部には、後から日時、場所、参加案内を入れられる余白を作ってください。

全体は、放課後らしい温かい光、青春感、少しワクワクする雰囲気にしてください。

色は、夕方のオレンジ、白、ネイビー、暖かいライトの色を中心にしてください。

画像内に文字は入れないでください。
開催日、料金、学校名、住所などの具体的な情報は入れないでください。
実在ロゴやブランド名は入れないでください。
人物の顔ははっきり映さず、後ろ姿やシルエット中心にしてください。
重要な要素は画面の端に置かず、上下左右に安全な余白を残してください。

4. Nano Bananaで画像を生成する

ここから実際に手を動かします。

作業手順

1. Google AI Studioを開く
2. Nano Bananaを使える画像生成モデルを選ぶ
3. 4:5または9:16を選ぶ
4. プロンプトを貼り付ける
5. 画像を生成する
6. 生成された画像を保存する

画像サイズを選べない場合は、プロンプト内で「4:5」または「9:16」とはっきり書きます。

1回目は、完璧でなくて大丈夫です。

まずは、イベントの雰囲気が伝わっているかを確認します。


5. 生成画像をチェックする

生成された画像が、イベント告知として使いやすいか確認します。

チェックリスト

確認項目○ / △ / ×メモ
イベントの雰囲気が伝わる
フードイベントらしさがある
学校イベントらしさがある
上部にタイトル用の余白がある
下部に日時・場所用の余白がある
画像内に変な文字がない
架空の日時や料金が入っていない
実在ロゴや学校名が入っていない
人物の顔がはっきり出すぎていない
スマホで見ても分かりやすい

ワークシート2:生成画像の振り返り

良かった点:

気になった点:

イベント告知として使えそうな理由:

改善したいこと:

記入例

良かった点:
夕方の学校イベントらしい雰囲気が出ていた。
屋台と人のシルエットがあり、フードイベントらしさが伝わった。

気になった点:
上部の余白が少なく、タイトルを入れにくい。
屋台の看板に読めない文字が入っていた。
人物の顔が少しはっきり見えていた。

イベント告知として使えそうな理由:
イベントの楽しそうな雰囲気が伝わるため、告知画像の背景として使えそう。

改善したいこと:
上部と下部の余白を増やす。
画像内の文字をなくす。
人物をシルエット中心にする。

6. 改善プロンプトを作る

1回目の画像を見て、改善指示を作ります。

改善プロンプト例

全体の方向性は良いです。

夕方の学校イベントらしい雰囲気、屋台、学生が集まっている楽しそうな感じはそのまま残してください。

ただし、上部にイベントタイトルを入れたいので、上部の余白をもっと広くしてください。

下部にも日時や場所を入れたいので、下部の余白を広くしてください。

屋台の看板や背景に入っている読めない文字をすべてなくしてください。

人物の顔が少しはっきりしているため、学生はシルエットや後ろ姿中心にしてください。

開催日、料金、学校名、住所などの具体的な情報は入れないでください。

ワークシート3:自分用の改善プロンプト

残したい点:

直したい点:

追加したい条件:

絶対に入れたくない情報:

改善プロンプト:

7. 2回目を生成する

改善プロンプトを使って、もう一度画像を生成します。

比較表

比較項目1回目2回目
イベント感
フードイベントらしさ
学校らしさ
上部の余白
下部の余白
文字の少なさ
人物表現

振り返り

1回目より良くなった点:

まだ気になる点:

この画像に後から入れる文字:

実際に告知画像として使うなら、どこをさらに直すか:

8. 後から入れる文字を考える

背景画像ができたら、Google SlidesやCanvaで文字を入れます。

文字情報の例

放課後ミニフードフェス
友達と、ちょっと寄り道。
日時:〇月〇日
場所:学校中庭
参加自由

ただし、実際に使う場合は、日時・場所・参加条件を必ず確認してから入れます。

画像生成AIに勝手に入れさせるのではなく、人間が確認した正確な情報を後から入れることが大切です。


告知文の型

イベント名:
ひとことで伝える魅力:
日時:
場所:
対象:
参加方法:
注意事項:

記入例

イベント名:
放課後ミニフードフェス

ひとことで伝える魅力:
友達と、ちょっと寄り道。

日時:
〇月〇日 16:30〜18:30

場所:
学校中庭

対象:
在校生

参加方法:
当日参加OK

注意事項:
内容は変更になる場合があります。

9. 告知画像に入れる文字のコツ

イベント告知では、文字の入れ方も大切です。

見やすい文字入れのポイント

項目ポイント
イベント名一番大きくする
サブコピー短く、雰囲気が伝わる言葉にする
日時見落とされない大きさにする
場所日時の近くに置く
参加方法短くまとめる
注意事項小さめでよいが、読める大きさにする

悪い例

文字が多すぎる
イベント名が小さい
日時が分かりにくい
背景の細かい部分に文字を置いている
情報が端に寄りすぎている

良い例

イベント名が大きい
日時と場所がまとまっている
背景がシンプルな場所に文字を置いている
短いサブコピーで雰囲気が伝わる
余白がある

10. 専門学生におすすめの使い方

イベント告知画像は、学校生活だけでなく、さまざまな場面で使えます。

使える場面

場面使い方
学校イベント告知ポスターを作る
サークル募集新入生向けの募集画像を作る
展示会作品展示の案内を作る
グループ発表企画発表のイメージ画像を作る
アルバイト先キャンペーン告知案を作る
地域活動小さなイベントの提案画像を作る
友達の活動ライブ、展示、販売会の告知を手伝う

思ってもみない便利な使い方

1. 企画が通る前にイメージ共有できる

まだイベントが決定していなくても、画像があると企画の雰囲気を伝えやすくなります。

こういう雰囲気のイベントにしたいです。

と言葉で説明するより、1枚の画像がある方が伝わることがあります。


2. グループワークで意見を合わせやすい

グループでイベント企画を考えるとき、全員が同じイメージを持っているとは限りません。

画像を作ることで、

明るい雰囲気にするのか
落ち着いた雰囲気にするのか
若者向けにするのか
家族向けにするのか

を話し合いやすくなります。


3. アルバイト先のキャンペーン案に使える

お店のイベントやキャンペーン提案にも使えます。

雨の日限定キャンペーン
季節の新メニュー告知
週末イベント
テイクアウト強化週間

こうした企画を、画像付きで提案すると伝わりやすくなります。


4. 自分の活動を発信しやすくなる

自分が展示、発表、制作発表、販売会などを行う場合にも、告知画像があると発信しやすくなります。

作品展示のお知らせ
卒業制作発表
ポートフォリオ公開
友人との小さなイベント

画像があると、SNSやLINEで共有しやすくなります。


11. 実習課題

課題内容

架空イベント、または実際に告知したいイベントを1つ選び、イベント告知画像を作ってください。

実際のイベントを扱う場合は、日時・場所・参加条件などを必ず確認し、画像生成AIには勝手に入れさせないようにします。

テーマ例

番号テーマ
1放課後ミニフードフェス
2サークル新入生歓迎会
3作品展示会
4学校の発表会
5ハンドメイド販売会
6アルバイト先の季節キャンペーン
7自分で決めたイベント

提出するもの

1. イベント名
2. イベントの種類
3. 1回目のプロンプト
4. 1回目の生成画像
5. 改善プロンプト
6. 2回目の生成画像
7. 後から入れる文字情報
8. 未確認情報を入れないために注意した点
9. 改善して良くなった点
10. まだ直したい点

提出テンプレート

イベント名:

イベントの種類:

使う場所:

見せたい相手:

1回目のプロンプト:

1回目の画像を見て良かった点:

1回目の画像で気になった点:

改善プロンプト:

2回目の画像を見て良くなった点:

後から入れる文字情報:

未確認情報を入れないために注意した点:

まだ直したい点:

12. この節のまとめ

この節では、学校行事、サークル、展示会、地域イベントなどに使えるイベント告知画像を作りました。

大切なポイントは、次の通りです。

  • イベント告知画像では、まず雰囲気を伝える。
  • フードイベントなら、屋台、食べ物、人のにぎわい、光などが重要。
  • 文字情報はAIに入れさせず、あとから正確な情報を入れる。
  • 開催日、場所、料金、学校名などをAIに勝手に作らせない。
  • 上部にはイベント名用の余白を作る。
  • 中央にはイベントの見せ場を置く。
  • 下部には日時や参加案内を入れる余白を作る。
  • 架空イベントと実在イベントを区別する。
  • 画像は、企画のイメージ共有やグループワークにも使える。
  • 告知画像を作れると、学校生活、SNS、アルバイト先、地域活動でも役に立つ。

次の節では、テキスト入り画像の注意点を学びます。

画像生成AIに直接日本語文字を入れさせるのではなく、背景画像と文字入れを分けて、実際に使える告知画像に仕上げる方法を整理します。

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