TEXTBOOK SECTION / AI LEARNING

自分たちのゲームを、AIと一緒にカスタマイズする

AI活用と意思決定デザインの「ゲームルールデザイン入門:面白さの正体を見つける」より、自分たちのゲームを、AIと一緒にカスタマイズするを解説。生成AI、AI活用、DX、業務改善を実践しながら学べるオンライン教材です。

4ゲームルールデザイン入門:面白さの正体を見つける意思決定 / AI活用 / ChatGPT / Gemini / Claude

OVERVIEW

この節で学べること

概要を表示する
項目内容
教材名AI活用と意思決定デザイン
ゲームルールデザイン入門:面白さの正体を見つける
自分たちのゲームを、AIと一緒にカスタマイズする
カテゴリ意思決定 / AI活用 / ChatGPT / Gemini / Claude
学習内容生成AI、AI活用、DX、業務改善を実践しながら理解するための教材です。

TABLE OF CONTENTS

目次

CONTENT

ここから

1. AIに聞く前に整理する

AIを使うときに、最初からこう聞いてしまうことがあります。

面白いゲームにしてください。

これでも何かは返ってきます。

でも、かなりふわっとした案になりやすいです。

なぜなら、AIにはまだ情報が足りないからです。

AIに相談するときは、次の4つを先に整理します。

整理すること内容
目的どんなゲームにしたいか
今のルール現在のゲームの形
困っていること弱いところ、直したいところ
欲しい案AIに何を提案してほしいか

まず、ここをチームで埋めます。


2. 目的を書く

目的とは、遊んだ人にどんな体験をしてほしいかです。

ゲームの目的がはっきりしていると、AIの案を選びやすくなります。

目的の例

作りたい体験
ドキドキする危険だけど高得点を狙えるゲーム
逆転できる最後まで勝敗がわからないゲーム
笑える予想外のイベントが起きるゲーム
読み合う相手の行動を予想するゲーム
協力するチームで目標を達成するゲーム
スピード感がある短時間でテンポよく進むゲーム

ワーク①|目的を書く

私たちは、____なゲームにしたいです。

記入例

私たちは、最後まで逆転できて、友達同士で盛り上がるゲームにしたいです。
私たちは、相手の行動を読むのが楽しいゲームにしたいです。
私たちは、失敗しても笑えるゲームにしたいです。

ここは短くて大丈夫です。

大事なのは、チームの方向を決めることです。


3. 今のルールを書く

次に、今のルールを書きます。

AIに相談するときは、今どんなゲームなのかを伝えないと、良い改善案が出にくくなります。

書く項目

項目書く内容
人数何人で遊ぶか
目的何を目指すか
行動プレイヤーは何ができるか
得点方法どうやって点を取るか
リスク失敗するとどうなるか
勝利条件どうなったら勝ちか

ワーク②|今のルールを書く

【今のルール】

人数:
目的:
できる行動:
得点方法:
リスク:
勝利条件:

記入例

【今のルール】

人数:2〜4人

目的:3ラウンドで一番多く点を取ること

できる行動:
自分の番に、安全コースか危険コースを選ぶ

得点方法:
安全コースはサイコロを1回振って、出た目が点数になる
危険コースはサイコロを2回振って、合計点が点数になる

リスク:
危険コースで1が出たら0点になる

勝利条件:
3ラウンド後に、合計点が一番高い人が勝ち

長く書きすぎなくて大丈夫です。

AIが読んでわかるくらいで十分です。


4. 困っていることを書く

次に、今のルールの弱いところを書きます。

ここが一番大事です。

「何に困っているか」がわかると、AIは改善案を出しやすくなります。

よくある困りごと

困りごとどういう状態か
運だけで決まりそうプレイヤーの判断が少ない
迷う場面が少ないどれを選んでも同じに見える
逆転が起きにくい一度負けると追いつけない
ルールが長い説明に時間がかかる
盛り上がる場面がない成功・失敗の反応が薄い
強すぎる行動があるいつも同じ選択が有利
待ち時間が長い自分の番まで暇になる

ワーク③|困っていることを書く

今のルールで困っていることは、____です。

記入例

今のルールで困っていることは、運だけで決まりそうなところです。
今のルールで困っていることは、負けている人が逆転しにくいところです。
今のルールで困っていることは、選択肢はあるけれど、どちらを選んでもあまり変わらないところです。

困りごとは、1つで十分です。

多く書きすぎると、何を直す授業なのかぼやけます。


5. 欲しい案を書く

最後に、AIに何を出してほしいかを書きます。

ここをはっきりさせると、AIから使いやすい案が返ってきます。

欲しい案の例

欲しい案使う場面
迷う場面を増やす案選択が弱いとき
逆転できる案勝敗が早く決まりそうなとき
ルールを短くする案複雑になりすぎたとき
盛り上がるイベント案地味なゲームになったとき
バランスを良くする案強すぎる行動があるとき

ワーク④|欲しい案を書く

AIには、____する改善案を3つ出してほしいです。

記入例

AIには、負けている人が逆転できる改善案を3つ出してほしいです。
AIには、プレイヤーがもっと迷う改善案を3つ出してほしいです。
AIには、ルールを複雑にしすぎずに盛り上げる改善案を3つ出してほしいです。

「3つ」と数を決めるのがポイントです。

多すぎると選ぶのが大変になります。


6. 悪い聞き方と良い聞き方を比べる

ここで、AIへの聞き方を比べます。

悪い聞き方

面白いゲームにしてください。

これは短いですが、情報が足りません。

AIは、どんなゲームなのか、どこを直したいのか、どんな体験にしたいのかがわかりません。


良い聞き方

私たちは、3〜5分で遊べるサイコロゲームを作っています。

目的は、最後まで逆転できて、友達同士で盛り上がるゲームにすることです。

今のルールは、
サイコロを振って点数を集め、3ラウンド後に一番点が高い人が勝ちです。

ただ、運だけで決まりそうなのが弱いです。

プレイヤーが迷う場面を増やす改善案を3つ出してください。

違い

比較悪い聞き方良い聞き方
目的ないある
今のルールないある
困りごとないある
欲しい案あいまいはっきりしている

AIに聞く文章は、長ければ良いわけではありません。

必要な情報が入っていることが大事です。


7. AIに改善案を出してもらう

ここから実際にAIを使います。

チームで作ったメモを、次の形にまとめてAIに入力します。

AI相談テンプレート

私たちは、3〜5分で遊べるゲームを作っています。

【作りたい体験】
____なゲームにしたいです。

【今のルール】
・人数:
・目的:
・できる行動:
・得点方法:
・リスク:
・勝利条件:

【困っていること】
____です。

【お願い】
このゲームをもっと面白くするために、
改善案を3つ出してください。

それぞれ、
・何を変えるのか
・なぜ面白くなるのか
・ルールが複雑になりすぎないか
も短く説明してください。

実習の流れ

順番やること
1チームで相談文を完成させる
2AIに入力する
3出てきた案を読む
4すぐ採用せず、まず並べる
5良さそうな案に印をつける

AIの案を見た瞬間に、「これで完成」と思わないこと。

ここからが本番です。


8. 採用・保留・不採用に分ける

AIの案は、そのまま全部入れません。

全部入れると、ゲームが重くなります。

ルールが増えすぎると、説明だけで疲れます。

だから、AIの案を3つに分けます。

分け方意味
採用今回使う
保留面白そうだが、今回はまだ使わない
不採用今回のゲームには合わない

判断基準

チェック見ること
わかりやすいか1分以内で説明できそうか
迷いが増えるかプレイヤーが考える場面があるか
盛り上がるか成功・失敗で反応が出そうか
すぐ遊べるか紙、ペン、サイコロだけでできるか
自分たちらしいか最初に作りたかった体験と合っているか

ワーク⑤|AI案を仕分ける

【AIの案1】
内容:
採用 / 保留 / 不採用:
理由:

【AIの案2】
内容:
採用 / 保留 / 不採用:
理由:

【AIの案3】
内容:
採用 / 保留 / 不採用:
理由:

記入例

【AIの案1】
内容:負けている人は次のラウンドでサイコロを2回振れる

採用 / 保留 / 不採用:採用

理由:
逆転が起きやすくなり、ルールもわかりやすいから。
【AIの案2】
内容:毎ターン特殊カードを3枚から選ぶ

採用 / 保留 / 不採用:不採用

理由:
面白そうだが、カードを作る必要があり、説明が長くなるから。

9. 採用案を1〜2個に絞る

採用する案は、1〜2個までにします。

ここはかなり大事です。

AIの案をたくさん入れると、ゲームが良くなるように見えます。

でも実際は、ルールが増えすぎて遊びにくくなることがあります。

絞る理由

理由内容
説明が短くなるすぐ遊べる
テストしやすい何が良くなったかわかる
混乱しにくい初めて遊ぶ人にも伝わる
直しやすい次に改善しやすい

ワーク⑥|採用案を決める

私たちが採用する案は、____です。

選んだ理由は、____だからです。

今回は採用しない案は、____です。

採用しない理由は、____だからです。

記入例

私たちが採用する案は、
最下位の人だけ次のラウンドでサイコロを2回振れるルールです。

選んだ理由は、
逆転が起きやすくなり、説明も短いからです。

今回は採用しない案は、
毎ターンイベントカードを引くルールです。

採用しない理由は、
面白そうだけど、準備が大変でルールも長くなるからです。

「使わない」と決めることも、立派な判断です。


10. 改善版ルールを作る

最後に、採用した案を入れて、改善版ルールを作ります。

改善前・改善後で整理する

項目内容
修正前元のルール
問題点どこが弱かったか
AIの案AIが出した改善案
採用した修正実際に入れるルール

ワーク⑦|改善版ルールを書く

【修正前】
____

【問題点】
____

【AIの案】
____

【採用した修正】
____

記入例

【修正前】
3ラウンドでサイコロを振り、合計点が高い人が勝ち。

【問題点】
一度点差がつくと、逆転しにくい。

【AIの案】
最下位の人だけ、次のラウンドでサイコロを2回振り、好きな目を選べる。

【採用した修正】
2ラウンド目以降、最下位の人はサイコロを2回振って、好きな方を得点にできる。

改善版ルールの最終テンプレート

【ゲーム名】
____

【人数】
__人

【目的】
____

【できる行動】
____

【得点方法】
____

【リスク】
____

【AIで改善した点】
____

【勝利条件】
____

今日のゴールチェック

ここまでできていればOKです。

チェック内容
目的を書けた
今のルールを書けた
困っていることを書けた
欲しい案を書けた
AIに改善案を出してもらった
AI案を採用・保留・不採用に分けた
採用案を1〜2個に絞った
改善版ルールを書けた

全部できなくても大丈夫です。

今日一番大事なのは、これです。

AIの案をそのまま使うのではなく、

自分たちのゲームに合うかを考えて選ぶこと。


今日のまとめ

AIは、ゲームを代わりに完成させる道具ではありません。

AIは、相談相手です。

自分たちでは思いつかなかった案を出してくれます。

でも、その案を使うかどうかは、自分たちで決めます。

今日の流れは、これでした。

目的を書く
↓
今のルールを書く
↓
困っていることを書く
↓
欲しい案を書く
↓
AIに相談する
↓
採用・保留・不採用に分ける
↓
1〜2個だけ採用する
↓
改善版ルールを作る

ゲーム作りで大事なのは、アイデアの量だけではありません。

どの案を選ぶか。

どの案を使わないか。

そこにチームの考えが出ます。


次回やること

次回は、今日作った改善版ルールを使って、実際に遊びます。

やることは、次の4つです。

次回やること内容
テストプレイ本当に遊べるか試す
観察迷った場面、盛り上がった場面を見る
最終修正1〜2個だけ直す
発表ゲーム名、面白い点、AIで直した点を伝える

次回のポイントは、AIの予想ではなく、人が遊んだ反応を見ることです。

AIが良いと言った案でも、遊んでみると合わないことがあります。

逆に、小さな修正が思った以上に効くこともあります。

ゲームは、紙の上では完成しません。

遊んでみて、初めて見えてくるものがあります。

FAQ

よくある質問

自分たちのゲームを、AIと一緒にカスタマイズするは医療関係者向けだけの内容ですか。
医療分野の例が含まれる場合もありますが、医療関係者だけに限定した内容ではありません。生成AI、AI活用、DX、業務改善、プロトタイプ開発など、一般的なAI学習の事例として読める内容です。
AI初心者でも読めますか。
はい。AIをこれから学ぶ方、数学が苦手な方、仕事でAIを使いたい方にも読み進めやすいように、教材の章と節の流れに沿って整理しています。
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AI活用と意思決定デザインのほかの章も読めますか。
はい。教材トップから章立てを確認でき、前後の節へもページ下部のナビゲーションから移動できます。